第346号(令和3年9月5日) 1ページ
最終更新日:2021年9月5日
富野由悠季の世界
11月7日(日曜)まで新津美術館で開催中 ※9月16日まで休館
富野由悠季(とみのよしゆき・1941年から)は、虫プロダクション入社後『鉄腕アトム』の制作に携わり、その後、社会現象にもなった『機動戦士ガンダム』(1979年から1980年)を発表し、最新作『Gのレコンギスタ』(2014年から)に至るまで、数々の話題作を世に生み出してきました。
本展では、富野ワールドの原点ともなった、宇宙に憧れた幼少期から、映像作家を志した学生時代までの貴重な作品と資料の展示に始まり、富野と仕事を共にした多くのクリエーターたちのメカやキャラクターの設定画などとともに、直筆のアイデアスケッチや絵コンテなどを多数展示します。また、自らの作品世界を掘り下げた小説、主題歌などの作詞、さまざまな分野の人々との対話など、マルチな活動と才能にも焦点を当てながら、半世紀以上におよぶ富野の仕事をご紹介します。
富野由悠季の世界のポスター (c)手塚プロダクション・東北新社(c)東北新社(c)サンライズ(c)創通・サンライズ(c)サンライズ・バンダイビジュアル・バンダイチャンネル(c)SUNRISE・BV・WOWOW(c)オフィス アイ
チケットプレゼント
無料招待券を抽選で10組20名様にプレゼント!
問い合わせ 地域総務課広報担当 電話:0250-25-5673
応募方法:9月15日(水曜)(当日消印有効)までにはがき、ファクス、新潟市「かんたん申し込み」のいずれかで下記【必要事項】を明記の上、秋葉区役所地域総務課広報担当へ(〒956-8601 程島2009番地、ファクス:0250-22-0228)
【必要事項】(1)氏名(2)住所(3)電話番号(4)秋葉区のおすすめの場所
かんたん申し込みはこちら
※応募は1人1通、当選者の発表はチケットの発送をもって代えます(9月下旬)新潟市新津美術館
住所 秋葉区蒲ヶ沢109-1
電話 0250-25-1300
休館日 毎週月曜日(ただし9月20日は開館し翌21日休館、9月27日、10月18日、11月1日は開館)
開館時間 午前10時から午後5時(観覧券販売は午後4時半まで)
観覧料 一般1,200円、大学・高校生1,000円 ※中学生以下、障がい者手帳・療育手帳をお持ちの方は無料
第1部 宇宙(そら)にあこがれて
富野由悠季は1941年、神奈川県小田原市に生まれました。父親が戦時中に制作に関わった「与圧服」の写真は「宇宙服」をイメージさせ、富野少年の宇宙へのあこがれを刺激します。
虫プロダクションに入社した富野は、『鉄腕アトム』で最も多くの各話演出を手掛けました。1972年のTVアニメ『海のトリトン』は初の監督作品となり、それまでの子ども向けアニメの常道を覆し、善悪が相対化される展開は、TVアニメ『無敵超人ザンボット3』(1977年から1978年)にも効果的に取り入れられていきます。
富野由悠季「 宇宙船コックピット」1954年(c)オフィス アイ
第2部 人は変わってゆくのか?
1979年、富野は『機動戦士ガンダム』の原作と総監督を務めます。モビルスーツによる人類同士の戦争の中で繰り広げられる人間ドラマをテーマとした本作は、若者を中心に支持を集め、劇場版三部作とプラモデルのブームを生み出しました。
続いて原作・総監督を務めた『伝説巨神イデオン』(1980年から1981年)では、文化コードの相互理解に失敗し、破滅へと突き進んでいく人間の「未熟さ」を徹底的に描き出していきます。
『機動戦士ガンダム』(c)創通・サンライズ
富野由悠季『The IDEON(伝説巨神イデオン)接触篇・発動篇』イメージイラスト(c)サンライズ
第3部 空と大地の間でたくましく
富野は、『無敵鋼人ダイターン3』(1978年から1979年)、『戦闘メカ ザブングル』(1982年から1983年)、『OVERMANキングゲイナー』(2002年から2003年)など、魅力的なキャラクターが明るく元気に活躍する作品も数多く手掛けています。意外と知られていない、幅広いジャンルにおける富野作品を紹介します。
第4部 魂の安息の地はどこに?
富野作品の大きな特徴の一つは「リアリティ」です。しかし、一見「リアリティ」とは対照的とも思える「ファンタジー」の世界にも挑戦します。中世風の騎士や女王などが登場する『聖戦士ダンバイン』(1983年から1984年)です。また、別の銀河系で起きる壮大な大河ドラマ『重戦機エルガイム』(1984年から1985年)も異世界を舞台としたスペース・オペラです。富野はタイプが異なる二つの異世界を舞台に新たな物語を模索していきます。
『聖戦士ダンバイン』(c)創通・サンライズ
第5部 刻(とき)の涙、流れゆくその先へ
1985年、周囲の要請に応えて『ガンダム』が復活。『機動戦士ガンダム』終了から7年後の世界を描いた『機動戦士Zガンダム』において、前作を踏まえつつも、全くそれとは異なった新しい物語を提示しました。
劇場アニメ『機動戦士ガンダム F91』(1991年)においては、それまでの自身のアニメ作品で重要な要素となっていた「家族」をメインテーマに据え、物語の原点回帰を図ろうとします。
第6部 大地への帰還
『機動戦士ガンダム』放映20周年を記念して制作した『∀(ターンエー)ガンダム』(1999年から2000年)。過去と未来が交錯する独特の世界観で、新しいガンダム像を提示した意欲作です。『∀ガンダム』終了から14年後に制作された『Gのレコンギスタ』(2014年から2015年)は、劇場版として鋭意制作中で、今後の最新作の上映も注目です。
『Gのレコンギスタ』(c)創通・サンライズ