第一回 株式会社ニューズ・ライン
最終更新日:2019年12月12日
インタビュー概要
株式会社ニューズ・ラインは、新潟市を拠点に生活情報誌やウェブなどのメディアを発行・運営している企業です。2019年度の新潟IPC財団のブーストアップ補助金審査で優秀賞を受賞した同社の若手社員2人にインタビューを行い、どんな仕事に携わっていて、どんな働き方をしているかを聞きました。
インタビュー相手
株式会社ニューズ・ライン コンテンツ事業部 Komachi事業チーム
山倉さん(写真左)と須賀さん(写真右)
編集長 山倉 真秀さん
「多くの人に喜んでほしい」
私は転職してニューズ・ラインに入社しました。以前はアパレル業界に身を置き、フリーペーパー制作も経験していました。もともと雑誌が好きだったということもあり、新潟県内の情報誌を発行しているニューズ・ラインで働いてみたい、「もっと多くの人に喜んでもらえるような仕事をしてみたい」と思ったことが、入社のきっかけでした。
「新潟で暮らす人たち同じ目線で」
入社して10年目、メインは月刊「新潟Komachi」の全体的な舵取りです。編集長として毎月発行する雑誌作りすべてに携わっています。企画立案から校正・校閲、広告提案やウェブサイト運営など、さまざまな業務に関わっています。副編集長をはじめ、多くのエディターや制作スタッフに方向性を示したり、どうやって「新潟Komachi」が成長できるかいつも考えています。
毎月発行する情報誌を制作していく上で、街の“今”をとらえることを、とても大切にしています。「新潟Komachi」は、「食」と「旅」をテーマにしています。新潟の観光地や新しくできた飲食店で、どんなものを食べて、見て、楽しんでいるのかを「みんなと同じ目線で」感じるように過ごしています。
「一冊の本をつくるための日常」
午前中は打ち合わせが多いです。一冊の雑誌を作るためには、さまざまな部署と協力していく必要があります。一緒に働くエディターとのコミュニケーションも欠かせません。午後は、ライターやカメラマンとランチミーティングに行って、そのまま取材先に向かうこともあります。会社に戻ってきてからは、資料を作成したり、空いた時間で記事を読んだり、会議に出席したりと自分のデスクに座っている時間は短いかもしれません。入稿前の一週間くらいは、200ページ近くの記事や写真をチェックするため、社内での作業が多くなることも。メンバーたちと一丸になって、一冊を作り上げていきます。
山倉さん
「それぞれの魅力を伝えていきたい」
完成した記事を取材先に確認してもらったときに「私が伝えたかったことは、まさにこのことです」と言ってもらえるのが理想です。自身では気付かなかったことや当たり前にやってきていることが、そのお店の魅力であり、強みであることも多いんです。なかなか気付くことができない、それぞれの個性を引き出して、伝えていきたい思っています。
事前の準備はしっかりとやります。例えば、酒蔵の取材をする場合には蔵の歴史、杜氏さんのプロフィール、銘柄の味わいなど、基本的なことは必ず調べます。そして、取材当日には、さらなる魅力を引き出せるようなインタビューや撮影を行うようにしています。
「行動を喚起させる」
やりがいを感じるのは、取材先や読者の反響があったときです。「雑誌に掲載されてからお客さんが増えました」「新しいお店を知ることができて良かったです」だったり、たくさんの意見や感想をいただけると、私たちの活力になります。
以前、ラーメン特集の発売日に表紙を飾ったラーメン店に行ったら、新潟Komachiを見ながら順番を待っている人たちが大勢いて、とてもうれしかったです。「行動を喚起させる」ことができたという感動は、今でも鮮明に覚えています。
「笑顔になれるような情報を発信し続けていきたい」
編集長として「女性の心と暮らしが豊かになる」ことを目指して報誌づくり全般に携わっています。雑誌はもちろんのこと、イベントでもウェブでも、これからリリース予定のアプリでも、ワクワクできることを作り出していき、新潟で暮らす人たちと「喜びを分かち合えること」を実現したいと考えています。今後も「笑顔になれるような情報」を発信し続けていきたいです。
「やりたいことを形にできることがニューズ・ラインの強み」
新潟のタウン情報誌のクオリティーは全国的に見ても高いと思っています。全国で活躍される著名人と仕事をする際に「新潟Komachi」を送ると、新潟県内だけで発行しているのを驚かれる人も多くいます。私たちは「新潟Komachi」を全国誌に負けないくらいのクオリティーと気持ちで作っていますし、「伝えたいこと、やりたいことを実現できるのがニューズ・ラインの強み」だと思っています。
例えば、旬のタレントさんを起用したい場合でも、企画が通れば叶えることができます。海外の情報も、新潟で暮らす人たちが喜んでもらえるような企画であれば、現地まで取材にいって、記事にすることもあります。読者と触れ合えるイベントを実施することも可能ですし、ウェブサイトから世界にも情報発信できます。これからアプリの開発も控えていて、「できないことはない会社」だと思います。
エディター 須賀 穂さん
「地元新潟の魅力を伝える仕事がしたい」
昔から本好きだったので、高校生のときから「本に関わるような」仕事をしたいと考えていました。また、「地元新潟で就職したい」と思っていたので、就職活動のときに県内で本や雑誌に関われるような会社を探して応募し、ニューズ・ラインに入社しました。
「引き出しづくり」
入社して3年目で、現在は月刊「新潟Komachi」編集部に所属しています。仕事は取材、記事の編集が中心です。雑誌の企画立案は、発行の4カ月前くらいからスタートしています。普段の記事制作と並行して企画を考えたり、新しいお店に足を運んでリサーチをしたりしています。日々、企画会議などで提案するための「引き出しづくり」を意識するように心がけています。
勤務時間は、平日の午前9時から午後6時まで。土・日曜・祝日は基本的に休みです。残業がまったくないわけではないですが、徹夜はありません(笑)。イベント運営で休日に勤務することもあり、その場合は代休を取得して、リフレッシュしてから仕事に取り組んでいます。
須賀さん
「新潟Komachiブランド」
やりがいを感じるのは「私がやりたい」という企画が実現したときです。しかしながら、私の企画が通って、そのまま誌面になることは、まだ多くありません。企画案はもちろん、原稿や誌面レイアウトには編集長からの指摘とアドバイスが添えられて戻ってきます。「読者に伝えたい思い」を大切にして原稿を書いていますが、表現方法など、言葉の言い回しについては、編集長から学ぶことがたくさんあります。こういうやり取りを通して、「新潟Komachiブランド」が維持されているのだと思っています。
「私のページが多くのヒトの目にとまること」
今後実現していきたいことについては、まだまだ勉強中ですので大きなことは言えませんが、まずは日々の失敗を繰り返さないことです。誰からも信頼される編集者を目指したいと思っています。そして、「私のページが多くのヒトの目にとまること」。私が「おいしい!」「かわいい!」と思った食べもの・場所を紹介した記事が多くの人の目にとまることで、みんなの毎日がちょっと幸せになる。そんな新潟の魅力的なモノ・コトをお伝えしていって、読者にも取材したお店の人たちにも喜んでもらいたいです。
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