みなとまち新潟 次世代に向けた古町芸妓魅力発信事業
最終更新日:2025年2月28日
新潟湊の繁栄を象徴する「古町芸妓」。中央区では、若い世代の新たな視点や現代的な感性を取り入れながら、その魅力を広く発信し、観光促進や地域産業の活性化、さらには交流人口の拡大を目指しています。
古町芸妓とは?
古町芸妓は、新潟ならではの踊りや唄、和楽器などの「芸」を磨き、披露する仕事です。江戸時代に発祥し、最盛期であった昭和初期には300人以上の古町芸妓が活躍していました。古町花街は京都祇園、東京新橋と並ぶ全国屈指の花街として、その名は全国に知られていました。現在では19名の芸妓が伝統を受け継ぎ、艶やかな踊りや演奏で訪れる人々をおもてなししています。
令和6年度 みなとまち新潟 次世代に向けた古町芸妓魅力発信事業
令和6年度、新潟市立万代高校の「総合的な探究の時間」において、生徒の皆さんと連携し、古町芸妓の魅力発信に取り組みました。この学習では生徒が6つの分野の中から関心のあるテーマを選び、それぞれの視点からサポーターと共に学びを深めます。そして「住みよい地域とは何か」を考えながら、新潟市の現状を踏まえて課題を設定し、その解決策を探究していきます。
「古町芸妓」をテーマに選んだ15名の新潟市立万代高校の生徒たちの主な活動をご紹介します。
古町芸妓による授業
古町花街で活躍する芸妓の菊乃さんと舞衣子さんが、生徒たちに古町花街の歴史や芸妓の仕事について説明してくれました。この授業を通して、生徒たちは古町芸妓の魅力を深く理解する貴重な時間を過ごしました。質問タイムでは、仕事だけでなく休日の過ごし方やスキンケアなどについても話し、普段はなかなか接することのできない芸妓の方々を身近に感じ、温かい雰囲気の中で交流を楽しみました。
授業の様子
菊乃さん
舞衣子さん
まちづくりに関わる講師たちによる講義
古町花街の会事務局長を務める久保 有朋さん(写真左)が講師となり、湊町としての繁栄とともに花街が栄えた歴史や、古町芸妓の活躍の場の拡大、歴史的建築物の保存活用などについて話しました。
また、観光まちづくりを進める会社「ふるまち樽拳」の西川 裕さん(写真右)が講師となり、古町地区の活性化と経済振興に向けた取り組みについて講義を行いました。
講義を聞いた生徒たちは、興味深くメモを取りながら熱心に耳を傾けていました。まちづくりの重要性を感じる貴重な時間となりました。
久保 有朋さん
西川 裕さん
古町花街のフィールドワーク
古町花街の会事務局長を務める久保 有朋さんのガイドで、古町花街のフィールドワークを実施しました。鍋茶屋通や古町芸妓の支度部屋・稽古場として使われている旧割烹有明を巡り、実際に目で見てその歴史に触れることで、文化を守り続ける重要性について考える貴重な機会を得ることができました。
中央区だよりの作成
フィールドワークや講義を通じて理解を深めた学生たちは、課題研究の成果をまとめ、自ら記事を作成し中央区だよりに掲載しました。意見を出し合いながら表現を工夫し、読者に伝わりやすい記事を目指して丁寧に仕上げました。
区だより作成の様子
発表会
「古町芸妓」をテーマに選んだ3チームがそれぞれの視点から成果を発表しました。発表会には活動を支えたサポーターも招かれ、生徒たちはこれまでの学びと成果を共有しました。
発表会の様子
中央区は令和7年度も、学生たちと連携してこの取り組みを継続していく予定です。