397号(令和5年10月15日) 1ページ
最終更新日:2023年10月15日
かぼちゃ電車
旧月潟駅では、黄色と緑色の車両が来場した人たちを迎えてくれます。その電車の愛称は「かぼちゃ電車」。2色がカボチャを連想させることから、この愛称で親しまれています。
1933(昭和8)年8月に新潟交通電車線(白山前駅(旧県庁前駅)から燕駅)が開通し、月潟駅もそれに合わせて開設されました。1999(平成11)年4月に廃線になるまで66年の間、人々の移動手段として大活躍しました。
かぼちゃ電車保存会の皆さんをはじめ、鉄道ファンや当時を知る地元の皆さんの「夢と希望」を乗せ、昨年23年ぶりに命を吹き返して走りました。
今年も9月24日、世界一短い電車旅をたくさんの人たちが体験しました。
9月24日 往復100メートル・所要時間5分の世界一短い電車旅
9月3日午前10時に予約を開始した体験乗車券販売は、5分で完売!人気の高さは健在でした。
もうすぐ出発!
子どもたちも見入っていました
鉄道車両用車両移動機
通称「アント」
たくさんの人たちが写真撮影をしていました♪
「世界一短い電車旅」は感動的でした
県外から来た人に
シールを貼ってもらいました
うわー!北海道から
来てくれた人がいるねー
かぼちゃ電車保存会
電車運転士 関川 拓馬 さん(東京都)
祖母が小針(西区)に住んでいるので、幼い頃、かぼちゃ電車に乗った思い出があります。廃線になってからも、この旧月潟駅に足を運び、娘を連れてきたこともあります。修繕など、保存会の活動にも年に何回か東京から参加しています。
幼い頃から親しみのあるかぼちゃ電車と旧月潟駅は「親戚の家」、自分のふるさとの一部のようです。
昨年からイベントで動くようになり、とてもうれしいです。
鈴木
茜 さん・陽稀 さん・穂高 さん、
五十嵐 史織 さん(南区)
今日は大道芸フェスティバルを見てからこちらに来てみました。
かぼちゃ電車は、幼い頃に祖母に連れられて見に来た記憶があります。初めて動く電車を見ましたが、すごいですね!
山本
瑞彬 さん(東京都)
実家が西区ということもあり「走っていた」という話は聞いたことがあります。その電車が今回走るということで、乗車券は取れませんでしたが見に来ました。
利用していた母親たちが見た風景と同じ風景(動く姿)を見ることができ、とても感動しました。
かぼちゃ電車保存会の存在
廃線翌年からかぼちゃ電車は「かぼちゃ電車保存会」の皆さんにより、旧月潟駅で保存されています。保存会の皆さんは、毎日の駅舎の清掃やパンフレット作製をはじめ、車両の塗装や補修などのメンテナンスといった、裏方の大変な作業を地道に、定期的に実施しています。冬期間前にはブルーシートなどで車両を覆い、新潟の厳しい冬を越すための万全な冬支度を施しています。
一旦現役を退き、止まった状態で保存してある車両が再び走ることはとても珍しいことです。かぼちゃ電車保存会の皆さんの日頃からの尽力があったからこそ、息を吹き返し、走る電車を私たちは再び見ることができました。
パンフレット
皆さんの手で冬支度!
旧月潟駅で活動している保存会の皆さんって、みんなが笑顔なんだよねー
そして、その笑顔って「喜びいっぱい」の笑顔で、こちらも嬉しくなっちゃうんだよね♪
みーつけた♪
白根大凧合戦とかぼちゃ電車
中ノ口川を挟んで東西で引き合う「白根大凧合戦」ですが、廃線前の西側ではこの新潟交通電車線を横断して引き合っていました。合戦中に通過する電車は停止し「合戦待ち」をすることも。大凧合戦とかぼちゃ電車、南区を象徴する2つは共存していました。古き良き思い出ですね。
線路を横断しての引き合い