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にいがた市議会だより 第88号(令和2年2月2日) 4ページ

最終更新日:2020年2月2日

一般質問の要旨

  • 一般質問者は23人です。質問項目は主なものを掲載しています。
  • [答]の末尾にかっこ書きの記載がない答弁は全て市長答弁です。

2020新川開削200年と国土強靭化に向けた道路整備

佐藤 正人(翔政会)

[問]昔、西蒲原一帯は輪中地帯で大雨が続くと悪水がこもって稲を腐らせ農民たちを苦しめていたが、1820年(文政3年)に伊藤五郎左衛門ら庄屋たちが金を出し合い新川を開削して農民たちを救ったという歴史事実をどう思うか。

[答]新川開削の歴史は本市の大切な宝であり、西蒲原平野が現在の実り豊かな穀倉地帯となっていることも先人のたゆまぬ努力のおかげであると考える。

写真 新川と西川の立体交差。下を流れる川が新川(西区)
新川と西川の立体交差。下を流れる川が新川(西区)

[問]近年、地震、豪雨、台風など大災害が多発しており、市民の安心・安全の確保は喫緊の課題と考える。中でも道路は市民生活に必要不可欠であり、防災・減災・国土強靭化に向けた道路の整備と維持管理の推進について伺う。

[答]緊急輸送道路の整備や橋の耐震化などが必要であり、インフラの長寿命化など、効果的かつ効率的な維持管理が求められている。

固定資産税減免による空き家対策と廃校のリノベーション活用

土田 真清(翔政会)

[問]近年、放置空き家が増加しているが、取り壊すことで固定資産税が高くなることが、解体に待ったをかける大きな要因となっている。見附市など全国の自治体で固定資産税の減免制度を設けているが、本市も導入すべきでは。

[答]市独自の減免について他都市と同様の制度を導入することは、税の公平性の観点などから現状では難しいものと考えている。

[問]人口減少や少子化に伴い全国で廃校が進む中、転用して地域活性化につなげている自治体も多い。廃校後も地域コミュニティーの核となるよう、国の補助金を活用しながら公民連携でリノベーション活用すべきと考えるがどうか。

[答]旧二葉中学校は、国の補助金を活用してリノベーションを行い、芸術創造村・国際青少年センターとして開館した。廃校の活用は他都市を参考に研究していく。

写真 廃校後、文化芸術や青少年活動の拠点として利用されている旧二葉中学校(中央区)
廃校後、文化芸術や青少年活動の拠点として利用されている旧二葉中学校(中央区)

BRTに関する市長の公約と万代島ルート線の未着工区間

五十嵐 完二(日本共産党新潟市議会議員団)

[問]市長は選挙の公約で、BRTの大幅見直しと直通便の増便を掲げていた。このことは利用者や市民が最も望むことであるが、令和元年9月定例会の答弁で、直通便の増便を初めて否定した。これは公約違反ではないか。

[答]以前と同じ運行形態に戻した場合、減便や路線廃止が繰り返されると考える。今後も直通便の増便と郊外路線の減少の相関関係を慎重に検討していく。

[問]万代島ルート線の未着工区間は、ピアBandaiの移転や多くの立ち退きが必要となるなどハードルが高い上に、事業の必要性も感じられず、沿線の白壁通り周辺のまちも壊しかねない。未着工区間の必要性についての見解は。

[答]本市の安心・安全なまちづくりや拠点性向上に寄与する重要な道路であり、未着工区間も含め引き続き国土交通省と協議していく。

万代島ルート線

新潟バイパスの紫竹山インターチェンジから中央区寄居町に至る全長約5.6キロメートルの都市計画道路。渋滞緩和、交通事故削減、安心・安全なまちづくりの支援などを目的に、平成4年に都市計画決定された。国の直轄事業として、柳都大橋から西堀通までの区間が供用中で、現在は紫竹山インターチェンジから明石通までの区間で事業が進められている。

投資的経費の在り方と旧市場跡地売却金

高橋 三義(新市民クラブ)

[問]本市は大型事業や合併建設計画などの大きな投資的経費が膨らんだことが、財政危機に陥った主な原因とし、今後の投資的経費の在り方を検討しなければならないと認識しているが、なぜ具体的な検討に入れないのか伺う。

[答]市民の安心・安全に関わる事業などを着実に進める必要もあり、投資的経費の在り方については、令和2年度予算編成作業の中で具体の事業に即して検討している。

[問]旧市場跡地売却金の約26億円は当初、中央卸売市場事業会計に組み込む方針であったが、そのうち約18億円は一般会計に組み込まれ、何に活用されたのか不明なままなくなった。18億円は市場事業会計に組み戻すべきではないか。

[答]今後、集中改革プランを着実に進め、さらなる財政基盤の強化を図る時期であるため、現時点では難しいと考えている。

若年女性の東京圏への転出超過と保育士の確保

小山 進(新潟市公明党)

[問]若年女性が東京に流出する動きを止められない最大の壁は、就職だと考える。地元企業に希望する職種の求人が少ないなど課題は多いため、第2期のまち・ひと・しごと創生総合戦略で政策を打ち出すことが重要と考えるがどうか。

[答]東京圏への女性の転出超過が特に多くなっており、若者の流出抑制・流入促進に取り組む他、女性の転出の多い医療・福祉分野の就労支援についても検討していく。

[問]保育士不足を解消するため、本市の第2期総合戦略の取り組みとして、国の制度を活用した保育士の家賃補助を含む処遇改善を図り、一度流出した人材の流入などにつなげる施策を打ち出すことが重要と考えるがどうか。

[答]今後、地元定着や首都圏に流出した保育人材のUIJターンの促進など、国制度を活用した新たな施策の検討を行っていく。

保育士の家賃補助制度

国は、保育士の就業継続や離職防止を図り、保育士が働きやすい環境を整備するため、事業者が保育士用の宿舎を借り上げるための費用の一部を補助する制度を設けている。また保育士資格取得支援事業などのさまざまな補助制度を設け、保育人材確保に向けた自治体の取り組みを支援している。

大型事業の見直しと住宅リフォーム助成事業の拡充

倉茂 政樹(日本共産党新潟市議会議員団)

[問]これまでの行政改革で福祉が削られ、市民の負担は限界である。集中改革プランの取り組みの第一に掲げるべきは大型事業の見直しであり、市民に新たな負担を求めるものは取り組み項目から外すべきではないか。

[答]この集中改革は、単なる歳出削減ではなく、住みよい暮らしたいまちの実現に向けて、真に取り組むべき重要課題に限られた経営資源を充てるための改革である。

[問]健幸すまいリフォーム助成事業による住宅の断熱改修は、ヒートショック防止だけでなく、家庭でも地球温暖化防止に参加できる実感などが得られる。補助上限額を引き上げるだけでなく、新築の際の補助も加えるべきでは。

[答]新築には国の支援制度もあることなどから大幅な拡充は難しいが、社会情勢の変化を注視しながら制度の在り方を検討していく。

健幸すまいリフォーム助成事業

子どもを安心して産み育てられ、高齢者が健康で幸せに暮らせる住環境を創出することを目的に、既存住宅のバリアフリーリフォーム、子育て対応リフォーム、温熱環境改善リフォームや、それに併せて行う居住環境や住宅機能の維持・向上のための住宅リフォーム工事を行う場合に、その費用の一部を補助する制度。

大川小津波訴訟判決の受け止め方と防災教育、事前防災の喫緊の課題

栗原 学(翔政会)

[問]宮城県石巻市大川小津波訴訟の判決は、今後の防災教育に大きな影響を与えるものと考えるが、その受け止め方と、これからの本市の防災教育、事前防災において、子どもの命を最優先に考えて喫緊にやらなければならない課題は何か。また教員の多忙化が問題となっており、防災教育において学校に期待される役割を学校や教育委員会だけが担うのは非常に無理があるため、市長部局や地域住民が学校現場をサポートしていく必要があると思うが教育長の認識は。

[答]教員らの対応のみならず事前防災の不備の過失も認定した判決で、子どもたちの命を守るための備えの重要性が改めて示されたと重く受け止めており、今後は学校防災マニュアルなどをより専門的見地から再度見直していく。また学校現場は地域の皆さま、市長部局も含めみんなで支えていきたい。(教育長)

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