市報にいがた 令和2年5月3日 2718号 5面
最終更新日:2020年5月3日
みなとまち新潟 歴史探訪(33)
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中ノ口川と白根大凧(おおだこ)合戦
中ノ口川の堤防を埋め尽くす見物客と空中で絡まり合う大凧。写真は例年6月上旬に南区で開催される「白根大凧合戦」の戦前の様子です。江戸時代半ばに始まったとされる凧(たこ)合戦は、中ノ口川を挟んで東と西の両岸から凧を揚げ、空中で絡ませて川に落とし、相手の凧綱が切れるまで激しく引き合う勇壮な伝統行事です。
凧合戦の舞台となる中ノ口川は、戦国末期から江戸時代初めにかけて信濃川の自然流路を元に開削、整備されたと考えられています。江戸時代、中ノ口川を境に東白根(旧白根市)は新発田藩領、西白根(旧味方村)は村上藩領でした。凧合戦の起源に関する資料は残っていませんが、両岸に住む人々の対抗意識から始まったともいわれています。
明治期に中ノ口川に川蒸気船が就航し、昭和初期に川沿いに新潟電鉄が開通すると、凧合戦会場は多くの見物客でにぎわい、時には電車を止めて綱を引き合いました。凧合戦は平成27年に県の無形民俗文化財に指定されています。 ※今年度の白根大凧合戦は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため中止
絵はがき「白根凧合戦」(昭和初期ごろ)
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