市報にいがた 令和3年5月16日 2743号 2面・3面
最終更新日:2021年5月16日
困ったときに 人とつながり 支え合えるまちへ
新型コロナウイルス感染症は、私たちの日常生活にも大きな影響を与えています。新潟市では、休業や失業により収入が減少するなどして生活が困窮した人への支援を、関係機関と連携して行っています。
今号では支援に取り組んでいる人を紹介します。
問い合わせ 福祉総務課(電話:025-226-1178)
困っている人の支援の「入口」
新潟市パーソナル・サポート・センター
相談支援員
堀井 淳(あつし) さん
相談を受け付けています
電話:025-385-6851
FAX:025-385-6852
日時 月曜から金曜午前9時半から午後4時半
※秘密厳守。時間外の相談も可(要事前連絡)。相談は区役所健康福祉課(東区・中央区・西区は保護課)でも受け付け
感染症の影響などで増える相談
当センターでは、仕事や住まいなど生活に困っている人の悩みや不安をお聞きし、安定した生活を送るための道筋を一緒に考えています。
新型コロナウイルス感染症の影響もあり、20代から40代をはじめ幅広い年代の人から多くの相談が寄せられるようになりました。「仕事を失った」「収入が大きく減った」といった声がよく聞かれます。
高齢者の生活相談にも対応
感染症に関連した相談だけでなく、さまざまな生活相談を受け付けています。
以前、年金収入が少なく生活に困っていた高齢者に、家賃が安くかかりつけの病院にも近い住居への引っ越しを提案し、問題の解決につなげたことがありました。後日、「いろいろ相談に乗ってくれてありがとう」とお礼の電話がかかってきて、支援できたことをうれしく思いました。
協力先と連携してサポート
課題を解決するために大切なことは、相談者の話をよく聞くことです。話を聞きながら困っていることを一緒に整理し、仕事を失った人にはハローワークを、収入が減って生活資金が不足した人には借入制度を紹介するなどしています。
ほかにも、弁護士が在籍する法テラスや家賃の安い住居を紹介してくれる不動産会社など、当センターにはさまざまな協力先があります。状況に合った支援を一緒に考え、困り事の解決をサポートしますので、生活に困ったらまずは相談してもらいたいです。
パーソナル・サポート・センター 相談から支援までの流れ
1. 相談の受け付け
「仕事を失い、生活費が不足して困っている」「家賃が払えない」などさまざまな相談に応じ、困り事の解決方法を相談者と一緒に考えます。
2. 支援計画の作成
問題解決に向けた計画を作成します。
3. 具体的な支援
相談者の状況に応じて、専門機関と連携しながらさまざまな支援を行います。
支援の例
- ハローワークと一体となって就労支援を行う
- 住居確保給付金の申請を受け付ける
- 専門機関や弁護士相談へ同行する
- 緊急的な食料支援を行う
- 生活保護制度を案内する
詳しくは
そのほか、生活に困ったときの相談
こんなときは | 相談先 |
---|---|
一時的に家計の維持が困難で生活費を借りたい | 区社会福祉協議会 北区 電話:025-386-2778 東区 電話:025-272-7721 中央区 電話:025-210-8720 江南区 電話:025-250-7743 秋葉区 電話:0250-24-8376 南区 電話:025-373-3223 西区 電話:025-211-1630 西蒲区 電話:0256-73-3356 |
住むところに困っていて市営住宅に住みたい | 北区・東区…万代サービスセンター(電話:025-374-5410) 中央区・江南区・南区・西区・西蒲区…白山サービスセンター(電話:025-234-5252) |
収入が減って学費の支払いに困っている | 在籍する大学、短期大学、大学院、専門学校、高校、中等教育学校などの相談窓口 |
「もったいない」から「ありがとう」へ
特定非営利活動法人
フードバンクにいがた 新潟センター
海津 聖子(かいづ せいこ) さん
寄付された食品を困っている人に
当法人では、新潟県内の個人や企業などから寄付してもらった食材を、食べ物に困っている家庭や福祉施設へ届けています。昨年は、市母子福祉連合会などと連携して延べ2,500のひとり親世帯へ食料を支援するなどの活動を行いました。
東京に住む学生へ故郷の食を届ける
「コロナ禍(か)」の影響で、支援を必要とする人が増えていると感じます。特に、親からの仕送りやアルバイトの収入が減って困っている学生が多くいます。
今年の2月から3月、東京圏に住む新潟市出身の学生450人に、お米をはじめとする「新潟の食」を届けました。感染を気にして新潟に帰りづらい状況にある皆さんに非常に喜んでいただけたと聞いています。
生活に困っている学生が多い新潟市内の学校にも訪問し、食品を提供しています。
自分にできるやり方で支援を
お米や野菜を持ってきてくれる農家さんをはじめ、「少ないですけどいいですか」と自宅で余った食品を持ってきてくれる人、賞味期限が近くなった災害時用の保存食品を寄付してくれる企業など、さまざまな形で支援を頂いています。「コロナ禍」の影響で生活必需品となったマスクや衛生用品の提供も受け付けています。皆さんから預かったこれらの思いは、困っている人へ確実につながっています。
これからも多くの人から「自分にできるやり方」で協力を頂けるとうれしいです。
フードバンクにいがたの活動
同法人では、寄付された食品を生活困窮者支援団体などへ提供することで、生活困窮者への支援や食品ロスの削減などを目指しています。
詳しくは
4月25日に市母子福祉連合会と行った食料配布イベントの様子
食料品・日用品を寄付してください
同法人では、家庭や企業、農家で余った食料品や日用品の寄付を受け付けています。寄付の方法に迷う場合は問い合わせてください。
問い合わせ 同法人(電話:025-384-4466)
寄付できるもの
- 常温で保管が可能な未開封の食品で、賞味期限まで最低1カ月程度あるもの
(例)コメ、農産物、レトルト食品、お中元やお歳暮などのギフト品 - 未使用のマスクや消毒用品
寄付の受け付け場所
- 同法人新潟センター(中央区新光町)
- 区社会福祉協議会(南区は白根健康福祉センター)、ほか
編集後記~取材を終えて
生活に困っている人の支援には、公的な制度があることはもちろん、安心して頼れる場所があることが大切だと感じました。支援を受けることは問題の解決につながるだけでなく、それまで感じていた孤独や不安を和らげると思いました。
お二人とも困っている人に寄り添い、親身に対応されている姿が印象的でした。こうした人たちの思いや活動が広がることで、「誰もが支え合いの意識を持った、安心して暮らし続けられるまち」づくりにつながると信じています。
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