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市報にいがた 令和3年8月15日 2749号 2面・3面

最終更新日:2021年8月15日

将来について、家族で考えてみよう

 今から5年後、10年後、20年後…未来の自分を想像したことはありますか。進学や就職、結婚、子育て、老後など、あらかじめ自分のライフデザインを考えることは、自分が望む人生を歩むために大切なことです。下のワークシートを使い、夏休み期間に将来について考えてみましょう。
 また、新潟市内の各学校では、子どもたちが将来自分のやりたいことを実現できるように「キャリア教育」に取り組んでいます。今回の特集では、この取り組みを紹介します。

問い合わせ 学校支援課(電話:025-226-3261)

ワークシート

子どもたちが将来を考えるための学校での取り組み

キャリア教育

 総合的な学習や職業体験などをはじめ、学級活動や学校での日常生活などを含む学校の教育活動全体がキャリア教育の場です。働くための能力だけでなく、これからの社会をたくましく生き抜く力を広く育てることを目指しています。

子どもの気持ちを大切に

中澤 啓介 教諭
東石山中学校(東区)
中澤 啓介(けいすけ) 教諭

 自分の生き方は他人に決めてもらうものではなく、自分自身で決めるものです。子どもたちが主体的に考え行動できる人になるためには、自分に自信を持つことが大切です。
 当校では、生徒の自信を育てる「キャリア教育」を実施しています。体育祭などの行事ごとに、活動を通して学んだことや達成できたことなどを生徒自身で振り返り、記録しています。そして、異なる学年の生徒間でその内容を語り合うことで、「違う学年の人からも認めてもらえるくらい自分は成長している」と実感させ、生徒の自信につなげています。
 子どもたちが世の中へ大きく羽ばたいていくためには、学校だけでなく家庭や地域などの支えが必要です。ご家庭でも、子どもたちの「自分はこうしたい」という気持ちをしっかりと受け止め、温かく見守っていただければと思います。

トピック なりたい自分になるために キャリア・パスポート

 児童・生徒が学校や家庭、地域での自分の目標などを立て、年度末に振り返りを記録する「キャリア・パスポート」を活用しています。自らの能力を把握し自分の変化や成長を自己評価することで、主体的に行動する力を育み、自己実現につなげています。

新潟市版「キャリア・パスポート」
新潟市版「キャリア・パスポート」表紙(中学生用)

地域への愛着を育む

 味方中学校(南区)では、総合的な学習の時間に地域の魅力を地域の人たちから学んでいます。
 自分たちが暮らす地元の魅力を知ることで、地域への愛着と誇りを育みます。

笹川邸(南区味方)で地域の人と一緒に花を植える生徒
笹川邸(南区味方)で地域の人と一緒に花を植える生徒

秋山 大空 さん
同校3年生 秋山 大空(そら) さん

 僕たちは昨年から、地域の人たちと協力して笹川邸にフラワーガーデンを造っています。季節ごとにテーマを決め、今は「郷里に笑顔よぶ」というテーマで、夏の花火をイメージしたデザインになっています。秋からはまた別のデザインになるので、ぜひ何回も見に来てほしいです。
 味方地区は学校と地域の関わりが深くて、子どもからお年寄りまでみんな仲が良いところが好きです。僕は笹川邸が地域のみんなをつないでいると思います。
 大人になっても、ボランティア活動をして味方地区を盛り上げていきたいです。

トピック 「子ども学芸員」が施設紹介

 味方小学校(南区)では、4年生が笹川邸のガイド活動を行い、自分で見つけた同施設の魅力を見学者に伝えています。この活動を通して、子どもたちの地域への愛着を育んでいます。
 同校の風間毅(つよし)教諭は「地域の人と共に地域の歴史や良いところを学ぶことで、味方地区を愛し誇りに思う大人になってほしい」と語りました。

地域や施設の人に取材をしている同校の児童
地域や施設の人に取材をしている同校の児童

働く、社会で生きることを学ぶ

 南浜中学校(北区)では、地域のお店などに協力してもらい、職場体験学習をしています。「働く」ということを子どもたちに意識してもらうと同時に、自分の興味関心や特性に気付くきっかけづくりをしています。

ベイシア新潟豊栄店(北区かぶとやま2)で商品を整理する生徒
ベイシア新潟豊栄店(北区かぶとやま2)で商品を整理する生徒

村岡 和香(わか) さん
同校2年生 村岡 和香(わか) さん

 スーパーマーケットで商品の整理やお客さまへのあいさつなどを体験しました。
 入り口であいさつをしながら買い物籠を渡したお客さまにお礼を言われて、うれしかったです。また、棚の中の商品はそろっている方が見栄えも良いし、お客さまも見つけやすいと思ったので、きれいに並べるように頑張りました。
 将来は人と関わる仕事をしたいと思っています。今回の体験で、どうしたら相手が話し掛けやすいかを学んだので、それを生かして学校の友達や別の学年の人、地域の人とたくさん接していきたいです。

自分らしさを考える

 男女平等教育では、「男らしさ」「女らしさ」といった性別による固定的な役割分担にとらわれず、「自分らしさ」や「その人らしさ」を大切にする気持ちを育みます。
 将来、職場の同僚や家庭でのパートナーなどと互いに意見を尊重し合う関係を築くことができる大人になることを目指します。

命の大切さや子育てを考える

 妊婦や赤ちゃんと直接触れ合う体験や妊婦ジャケットを着用する擬似妊婦体験などを通して、命の大切さや子育てについて学びます。

乳児の人形で育児を体験
乳児の人形で育児を体験(東区大形中学校)

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