市報にいがた 令和6年5月19日 2815号 1面・2面
最終更新日:2024年5月19日
文化芸術活動を次世代へつなぐ
- 目標 4:質の高い教育をみんなに
- 目標 11:住み続けられるまちづくりを
- 目標 17:パートナーシップで目標を達成しよう
問い合わせ 文化政策課(電話:025-226-2624)
専門家に聞きました
新潟大学 教育学部 美術科 教授
丹治 嘉彦 さん
文化芸術活動は他者とのコミュニケーションで重要な役割を果たす
他者を理解することや自分の立ち位置を知るために、文化芸術活動はとても大切なものです。かつて人間が言葉を使い始める前は、踊りや音楽、絵画などを通して人と人がつながっていました。文化芸術は他者との共感を生む、生活に欠かせないツールだったのです。
現代の社会では、福祉や教育、まちづくり、あるいは観光などの分野において、文化芸術活動をもとにした新たな取り組みが数多く実践・実施されています。文化芸術活動が周囲を巻き込むきっかけとなり、関わった人たちに新たな「気付き」を生んでいます。
楽しい時間を通じて子どもたちへ文化芸術活動をつなぐ
人口減少社会・少子高齢化の中、文化芸術活動を子どもたちへ継承していくことが大きな課題になっています。子どもたちに文化芸術活動に興味を持ってもらうには、まずは活動を通じて「楽しい時間」を経験してもらうことが大切ではないでしょうか。一方的に歴史や技術を教えるのではなく、文化芸術活動が元々コミュニケーションのツールだったように、誰もが分け隔てなくできる「もの」や「こと」として、共感し合いながら伝えることが重要です。
文化芸術活動を実践することによって人と人がつながり、その結果として新潟のまちに対して誇りや愛着が生まれてくると思います。
2面では「文化プログラム体験」を紹介します!
小・中学生の皆さん 参加しませんか 文化プログラム体験
新潟市の文化や歴史を体験しながら学べるプログラムを紹介します。
対象 小学6年生から中学2年生
定員 各日20人
参加費 1,000円
申し込み 新潟市ホームページから申し込み
※申込期間や集合・解散場所、各体験の会場など、詳しくは同ホームページに掲載
みなとまち薫る 中央区コース
時間/日にち | 8月18日(日曜) | 10月6日(日曜) | 11月10日(日曜) |
---|---|---|---|
午前9時30分から | オリエンテーション | オリエンテーション | オリエンテーション |
午前10時15分から | 樽砧(たるきぬた)体験 講師にインタビュー |
樽砧(たるきぬた)体験 講師にインタビュー |
樽砧(たるきぬた)体験 講師にインタビュー |
午前11時45分から | 移動・昼休憩 | 移動・昼休憩 | 移動・昼休憩 |
午後1時から | eスポーツ体験 | eスポーツ体験 | eスポーツ体験 |
午後2時30分から | 移動 | 移動 | 移動 |
午後3時から | 茶道体験・古町芸妓 | 新潟漆器体験 | 新潟漆器体験 |
午後4時30分から | 振り返り・アンケート記入 | 振り返り・アンケート記入 | 振り返り・アンケート記入 |
新しいことに挑戦しながら次世代につなぐ
永島流新潟樽砧伝承会
二代目 永島鼓山(えいじまこざん)
岡澤 花菜子さん
樽砧は、樽をばちでたたく新潟の伝統芸能です。みなとまち新潟で、船が出航する時に遭難しないよう海の龍神様に祈りをささげ、船べりを木づちでたたいていたことが始まりといわれています。民衆の中から生まれた文化なので、時代に合わせて新しいパフォーマンスの形や曲作りにも挑戦しながら、次世代につないでいきたいと思っています。
伝統と歴史を尋ねる 南区コース
時間/日にち | 7月20日(土曜) | 8月3日(土曜) | 11月17日(日曜) |
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午前9時30分から | オリエンテーション | オリエンテーション | オリエンテーション |
午前10時15分から | しろね絞り体験 講師にインタビュー |
しろね絞り体験 講師にインタビュー |
しろね絞り体験 講師にインタビュー |
正午から | 移動・昼休憩 | 移動・昼休憩 | 移動・昼休憩 |
午後1時から | 蒔絵(まきえ)体験 | たこの歴史・制作体験 | 蒔絵体験 |
午後2時30分から | 移動 | 移動 | 移動 |
午後3時から | たこの歴史・制作体験 | 果物の歴史・農業体験 | 果物の歴史・農業体験 |
午後4時30分から | 振り返り・アンケート記入 | 振り返り・アンケート記入 | 振り返り・アンケート記入 |
地元住民が復活させた新潟市無形文化財
サークルしろね絞り
山崎 らん子さん
絞りは、布の一部を絞ったり縛ったりしたまま染めて模様を作り出す、染めの技法です。しろね絞りは美しい藍色が特徴です。明治時代に最盛期を迎え、その後一時的に生産が途絶えましたが、地元住民が復活させ、今では新潟市無形文化財に指定されています。当日は、ハンカチを絞りで染めて持ち帰ることができます。ぜひ体験してみませんか。
祭りと食を味わう 西蒲区コース
時間/日にち | 7月14日(日曜) | 10月13日(日曜) | 11月24日(日曜) |
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午前9時30分から | オリエンテーション | オリエンテーション | オリエンテーション |
午前10時15分から | 鯛車の歴史・体験 講師にインタビュー |
鯛車の歴史・体験 講師にインタビュー |
鯛車の歴史・体験 講師にインタビュー |
午前11時45分から | 移動・昼休憩 | 移動・昼休憩 | 移動・昼休憩 |
午後1時30分から | こうじ作り体験 | 食文化体験 | こうじ作り体験 |
午後2時45分から | 移動 | 移動 | 移動 |
午後3時15分から | 和太鼓体験 | 和太鼓体験 | 和太鼓体験 |
午後4時30分から | 振り返り・アンケート記入 | 振り返り・アンケート記入 | 振り返り・アンケート記入 |
かつての風景とにぎわいを取り戻す
鯛車復活プロジェクト
野口 基幸さん
鯛車は、竹と和紙で作られた巻地区に伝わる郷土玩具です。昔はお盆になると、鯛車にろうそくの明かりをともして、子どもたちが家の周りを引いて歩きました。かつてのように、鯛車の明かりで町を真っ赤に染めること、一家に1台鯛車がある風景を取り戻すことが目標です。体験では、台座に巻く紙に絵付けをして、実際に鯛車を引くことができますよ。
行ってみよう 新潟市の文化を学べる施設
歴史博物館みなとぴあ
「郷土の水と人々のあゆみ」をテーマとした新潟の歴史や文化について、常設・企画展示で分かりやすく展示しているほか、ミュージアムシアターや体験の広場では、体感しながら学びを深めることができます。
開館時間 午前9時半から午後6時 ※月曜(祝日の場合翌日)、年末年始など休館。料金など詳しくは同館ホームページに掲載
場所 中央区柳島町2-10
電話 025-225-6111
6月9日(日曜)まで開催 企画展「新潟美人と花街」
銅谷白洋画「西堀初春の宵」
みなとまち新潟の発展を支えた遊女や芸妓(げいぎ)たち。「新潟美人」と呼ばれた彼女たちと、活動の舞台となった花街について紹介しています。