市報にいがた 令和6年11月3日 2826号 1面から3面
最終更新日:2024年11月3日
ドライバーも歩行者も思いやりの心で交通安全
- 目標 3:すべての人に健康と福祉を
- 目標 11:住み続けられるまちづくりを
- 目標 17:パートナーシップで目標を達成しよう
ドライバーは歩行者の安全を守りましょう
- 横断歩道の手前から30メートル以内の場所では追い越し禁止
- 横断歩道の標識や標示に注目する
- 信号機のない横断歩道では、横断しようとする歩行者などがいたら、必ず一時停止する。
歩行者などがいる可能性があるときは、手前で停止できるよう減速する
歩行者は道路横断時の安全確認をしましょう
- 左右を確認する
- 手を上げるなどの「渡るよサイン」をする
- 横断歩道がある道路では、横断歩道を渡る
- 夜間は夜光反射材を身に着ける
新潟市では、交通事故の発生件数は減少していますが、歩行者が関わる交通事故は増加しています。事故を防ぐために、ドライバーと歩行者それぞれが気を付けるべきことを紹介します。
問い合わせ 市民生活課(電話:025-226-1113)
歩行者事故を防ぐために
警察官に聞きました
新潟県警察本部
交通部交通企画課
荒木 慎弥さん
歩行者が関わる事故が増加
新潟市内の交通事故発生件数は18年連続で減少しています。減少した要因としては、市民の皆さんの交通安全意識の向上はもちろん、車の安全性向上、信号機の設置やガードレールの整備などが考えられます。事故の総件数が減っている一方で、歩行者の関わる事故は、昨年増加しました。増加した要因としては、昨年5月に新型コロナウイルス感染症が5類に引き下げられて以降、人の流れが回復したことなどが考えられます(グラフ)。
交通事故は、夕暮れ時に多く発生しています。夕暮れ時は、ドライバーからは歩行者が、歩行者からはライトをつけていない車が、見えづらい状況になります。車のライトは早めに点灯し、お互いを見つけやすくしましょう。
また、事故の原因の多くは、ドライバーの安全不確認などです。ドライバーは、ハンドルを握ったら運転に集中し、進路前方・左右をよく確認して、歩行者や自転車の早期発見に努めましょう。
横断歩道での事故に気を付けよう
昨年のJAF(日本自動車連盟)の調査によると、信号機のない横断歩道で歩行者が横断しようとしているときに車が一時停止する割合が、新潟県は23.2パーセントと全国最下位でした。これは全国平均の45.1パーセントを大きく下回っています。横断歩道は歩行者優先で、一時停止はドライバーの義務です。思いやりを持った運転をしましょう。
歩行者は自分の身を守ることが大事です。横断歩道や押ボタン式信号機を利用してください。横断するときは、「渡るよサイン」で周囲に道路横断の意思を示し、横断前の左右確認はもちろん、横断中も車が近づいて来ないか確認しましょう。また、夜光反射材を着用し、ドライバーに自分の存在を知らせることも大切です。
高齢者が関わる事故も多発
夕暮れが早くなる時季は、高齢歩行者が被害に遭う事故が増加します。なるべく明るいうちに買い物などの外出を済ませましょう。夜間に外出をする場合は、夜光反射材の着用や懐中電灯を利用するなどの工夫をお願いします。
また、高齢ドライバーが加害者となる交通事故も多く発生しています。年齢とともに身体機能は変化してくるので、夕暮れ時や夜間、天候が悪いときの運転は控えるなどの心掛けが大切です。
交通事故を起こさないために
昨年、新潟市内では交通死亡事故で12人の尊い命が失われました。亡くなった方のうち、歩行者が7人と最も多く、このうち4人が道路横断中の事故で亡くなっています。
ドライバーの皆さんにお願いです。車を運転するのは人です。車ではなく人として、思いやりと譲り合いの気持ちを持って運転してください。
11月1日から道路交通法改正
自転車の危険な運転に新しく罰則が整備されました
重大事故を防ぐために交通ルールを守りましょう。
運転中の「ながらスマホ」
スマートフォンなどを手で持って、自転車に乗りながら通話する行為、画面を注視する行為 ※停止中の操作は対象外
罰則
違反者…6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金
交通の危険を生じさせた場合…1年以下の懲役または30万円以下の罰金
酒気帯び運転およびほう助
自転車の酒気帯び運転、自転車の提供、運転手への酒類の提供や同乗
罰則
違反者…3年以下の懲役または50万円以下の罰金
自転車の提供者…3年以下の懲役または50万円以下の罰金
酒類の提供者・同乗者…2年以下の懲役または30万円以下の罰金
自分の命を守るために 歩行者が気を付けること
西区役所総務課交通安全指導員
筒井
「渡るよサイン」をする
「渡るよサイン」とは、歩行者がドライバーに横断する意思を明確に伝える動作のことです。「手を上げる」「体を向ける」「会釈する」などして横断する意思をはっきりと示し、車が止まったことを確認してから横断しましょう。
夜光反射材を身に着ける
夜光反射材は車のライトの光を反射して、歩行者の存在をドライバーに知らせることができます。夕暮れ時や夜間は、歩行者からは車のライトがよく見えますが、ドライバーからは歩行者が見えにくくなります。特に暗い色の服装は、明るい色の服装に比べて発見が遅くなります。
主な夜光反射材の種類
タスキ
キーホルダー
靴、かばんなどに貼るシール
加害者にならないために ドライバーが気を付けること
横断歩道の標識や標示に注目する
歩行者が安全に道路を横断できるように、道路には標識や標示が設置されています。
ひし形のダイヤマークは、その先に横断歩道があることを意味します。横断しようとする歩行者などがいたら、必ず一時停止しましょう。 ※周囲の道路状況により、設置されない場合あり
横断歩道や自転車横断帯の標識
ダイヤマークの標示
ライトを早めに点灯する
夕暮れ時や天気が悪いときは、交通事故が多発する傾向にあります。特に秋から冬にかけては、日ごとに日没が早まっていきます。早めにライトを点灯して、歩行者などを早く発見できるようにするとともに、自分の存在を周囲に知らせましょう。
また、天気が悪く、視界不良のときは、昼間でもライトを点灯しましょう。
ハイビームを効果的に使おう
ライトが上向きなら、歩行者などを早めに発見でき、事故の危険性も低くなります。
高齢ドライバーが気を付けること
加齢とともに身体機能は年々変化していきます。運転能力の低下などによって生じる危険を避け、ゆとりを持った運転を心掛けましょう。
こんなときの運転は事故が起きやすい
1. 夕暮れ時や夜間、雨の日は見えにくい
- 視界の悪いときは運転を控える
- 視力の低下や視野の狭まりなどの自覚症状がなくても、定期的に眼科で検査を受ける
2. 通勤ラッシュや登下校時間は判断の連続
- 交通量の多い場所や時間帯の運転は控える
- 運転するときは、時間にゆとりを持ち、車間距離を十分に取る
3. 初めての道や高速道路はトラブルが起きやすい
- 慣れない道の運転は控える
- 高速道路でSA(サービスエリア)やPA(パーキングエリア)から出発するときは、標識や標示、看板で進行方向を確認する
4. 長距離走行や体調の悪いときは運転に支障が出やすい
- 体に負担をかける運転は控える
- 薬が処方・増量されたときは、運転に影響がないか医師に確認する
運転能力を検査してみませんか?
高齢ドライバー事故防止キャンペーン
高齢ドライバーの事故防止のため、「福祉・介護・健康フェア」でタッチパネルによる運転能力診断や夜光反射材の配布を実施します。
日時 11月9日(土曜)午前10時から午後4時
会場 産業振興センター(中央区鐘木)
料金 無料
運転能力診断の様子
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安全運転相談ダイヤル #8080(シャープハレバレ)
運転免許センター相談窓口につながります。「物忘れが多くなり、運転に不安を感じるようになった」「車庫入れなどで車のあちこちをぶつけるようになった」など、運転が不安な人やその家族からの悩みに対してアドバイスをしています。
日時 月曜から金曜午前8時半から午後5時
※祝日・休日、年末年始は除く