市報にいがた 令和3年4月4日 2740号 5面
最終更新日:2021年4月4日
みなとまち新潟 歴史探訪(44)
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鳥屋野逆(さかさ)ダケの藪(やぶ)と砂丘の上の寺町
中央区鳥屋野には国指定天然記念物「逆ダケの藪」の群落があります。逆ダケとは、淡竹(はちく)の枝が垂れ状に屈曲したものです。
建永2年(1207年)、越後に配流された浄土真宗の開祖・親鸞がこの地で布教した時、持っていた竹の杖を地面に挿したら逆さに根付いたという伝説があります。宝徳元年(1449年)、本願寺教団を発展させた八世蓮如は鳥屋野に建立された浄光寺を訪れ、竹林の中にあった親鸞の草庵(そうあん)跡に感涙したと記録されています。浄光寺は親鸞巡行の聖地でしたが、戦国時代には荒廃していました。
上杉景勝が新発田氏を滅ぼして越後を統一した天正15年(1587年)ごろから江戸時代初期にかけて、北陸地方や信濃国(長野県)から多くの浄土真宗の寺院が移転し、新潟町の原型となる砂丘の上に寺町が形成されました(現在の西堀通に相当)。浄光寺もまた新潟の地へ移転し、「北山浄光寺」「蒲原浄光寺」として復興しました。
鳥屋野には元和5年(1619年)、東本願寺の命により西方寺が開かれ、親鸞七不思議の巡拝地となりました。
令和元(2019)年、120年ぶりに開花した「逆ダケ」
町並みの手前が砂丘の上の寺々
(「古新潟絵図」部分、新潟市歴史博物館所蔵)
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