中央区意見交換
最終更新日:2018年3月22日
経済を活性化させて住みよく安全な都市計画に取り組んでもらいたい。 | |
地域の茶の間の健幸マイレージについて | |
出来島方面と関屋方面へ1本で行けるバスを通してほしい。 | |
(4) | 高齢者の困りごとへの対応の補助金を充実してほしい。 |
(5) | 地域を支えるための次につながる情報がほしい。 |
(6) | 空き家の問題について |
(7) | 市職員の協働への関わり方について |
(8) | 自治会、町内会、コミュニティ協議会の役員について |
(9) | 高齢者へのサービスを母子にも適用してほしい。 |
(10) | 新潟空港、新潟港を活用した拠点づくりについて |
(11) | ストップしているやすらぎ堤の工事を早期に行ってほしい。 |
(12) | 期日前投票の場所について |
質問1
経済を活性化させて住みよく安全な都市計画に取り組んでもらいたい。
発言者
2015年に、国立社会保障・人口問題研究所から動向基本調査が出された。1年以内に結婚しようとした場合に問題になるのは何かというアンケートがあり、その中で、男性の43パーセント、女性の41パーセントで1位になったのが結婚資金だった。リストラ、賃金カット等で、資金が大きな問題になっている。特に新潟の中央区においては、本町、古町等でさまざまな問題がある。そのため、経済面でもうかる都市政策に取り組んでいただきたい。
もう一つは、確かに人口問題は大変なことだが、これが中心になって諸問題をおろそかにすることがないようにしていただきたい。貴重なお話をいただいたので、これをメインに合理的に推進していただきたい。
市長
お話しにあったように、結婚したいがいくつもの心配な理由の中で、やはり経済面、金銭面は大変大きいと思っている。
その中で、市も多様な働く場を地方都市新潟でより強化していきたいと思っている。新潟市も今のところは何とかぎりぎりだが、介護、看護、保育といった一番大切なライフインフラの部分で、働く方がいないというような町も随分出てきている。保育の部分でも非常に心配なのだが、これから首都圏で待機児童をゼロにするという取り組みだけに集中されると、東京都はお金を持っているので、保育士の待遇を上乗せし、そこに23区がそれぞれ上乗せするということを打ち出しつつある。
このような部分でどこが一番影響を受けるかというと、県庁所在都市や政令指定都市である。特に首都圏に近い静岡市、浜松市、新潟市という辺りが一番影響を受けるのではないかという心配もある。また、介護の現場は厳しいということがあまり強調されると、人がそこで働こうという気にならない。しかし、川崎市が作ったデータによると、40歳代まではサービス産業で働くよりも介護の現場で働いていただいた方が待遇は良いようなので、そのようなことも知っていただいて、新潟暮らしの良さについてもお伝えしていきたい。所得面だけで考えれば東京暮らしの方が数字は明らかに上だが、初任給の差で首都圏を選ぶべきではない。その分首都圏には大変な暮らしにくさ、難しさもあるというようなことも知っていただいて、一生のことを初任給で決めることは、知恵がないということも、学生あるいは大学の関係者にお伝えしながら、暮らすには新潟が一番良いまちであり、働く場もあるのだと知っていただきたい。親は大企業に行ってほしいと勧めることが多いが、現在、大企業が相次いで大変な問題を起こしているため、それよりは、特定の分野できらりと光る中小企業のほうが可能性があるのではないかという情報も伝えていきたい。総合的な取り組みが必要だが、財政も限りがあるので、より地域特性を踏まえて効率的、効果的、そして経済が元気になるような施策をできるだけ打っていきたい。
質問2
地域の茶の間の健幸マイレージについて
発言者
地域の茶の間などが健康増進活動を行うと、健幸マイレージがもらえるようなインセンティブ制度が新潟市にもあるようだが、自分たち学生も先生に指導してもらいながら歯科保健指導などを茶の間で実施してきた。今後も行っていきたいと思っているが、そのような学生が行う活動についても茶の間側がインセンティブを得られるようになれば、もっとそのような活動が広がると思う。お口の健康は全身疾患にも関係するので、市民が健康寿命を延ばすためにも、ぜひ、市のほうで検討していただきたい。
市長
地域の方と組んでそのような活動を行っていただくと大変効果が大きい。市も、地域の方や団体が活動していただくときにポイントを差し上げているが、今年度はこのような取り組みがたくさん行われているということを見ていただいたうえで、アワードを決めて、そこには10万ポイントを差し上げることをこれから本格的に募集していく。そういう団体のところに大学、学生も、当然含まれると思っている。
例えば、新潟薬科大学は秋葉区と包括連携協定を結んで、担当の先生と直接やり取りができるというところまできている。日本歯科大学についても、歯の健康は健康寿命延伸の中でも非常に大事な柱なので、どのような地域で取り組みが可能なのかを聞かせていただき、できれば中央区の二つのモデルハウスで毎週、あるいは毎月の第2、第4のこの曜日なら歯の健康相談を受けられるというようなことを行っていただけると非常にありがたいと思うので、後ほど中央区長と相談させていただく。
※日本歯科大学新潟生命歯学部と協働し、中央区内の二つの地域の茶の間モデルハウスにおける口腔保健活動の実施に向け、具体的な協議・検討に着手した。
質問3
出来島方面と関屋方面へ1本で行けるバスを通してほしい。
発言者
現在、出来島方面から関屋に行くには、一度新潟駅を経由して乗り換えをしなければならない。車では15分ほどでつく道のりがバスでは50分かかり、不便だと感じる学生も多い。また、出来島や女池では新しい店が続々と増えているため、家族世帯が多い関屋から出来島までの行き来が楽になることで地域の活性化が図られるのではないかと思う。関屋方面には高校も多くあるので、朝と帰りの時間だけでもバスを通していただきたい。
市長
新潟の公共交通には、JRと新潟交通のバス、あるいはタクシーもあるが、その中で公共交通を充実させてほしいという声が最近強くなっている。新潟市は市政世論調査を行っているが、この中で今後もっと力を入れてほしい分野という質問の中で、初めて公共交通の充実が1位になった。持続可能なまちをつくっていくためには、公共交通は欠かせない要素なので、今後も強化していきたいが、これは市営ではないので、JR、新潟交通、タクシー関係の協会の方々と一緒に取り組んでいくことになる。
まず、新潟の場合は、あと4年くらいで新潟駅が完全に鉄道高架化することになる。そうなるときに、バス路線の抜本改善が可能になると思う。古町辺りから万代シテイ、そして駅の下を通り駅南方向へ行けるようになるので、弁天線を通って公園線、HARD OFF ECOスタジアム新潟、デンカビッグスワンスタジアム、市民病院まで行き、そして、市民病院から千歳大橋を回ってまた関屋、古町方面へ来るという、大きな環状線が、あと4年くらいたつと十分可能になると思う。そのほかにも、笹出線を通って小さな環状線もできるということで、かなり有効性が高いと思っている。
そのようなときに、出来島、女池方面から乗り換えないで古町などに入ってこられる状況が可能になると思うが、今の出来島、関屋というご要望については、新潟交通とも相談して、その前に改善が可能なのかどうか、需要見込みはどうなのかということを、意見交換する際のテーマの一つにさせていただきたい。
これからも、いきなり大きな改善というのは難しいが、じっくり改善していける持続可能なバスの土台ができた。これまでの10年間、利用者は毎年4パーセント減ってきたが、BRT新バスシステムを供用することで横ばいになり、2年目は2.5パーセントくらい増加になっているので、利用者が増えれば路線もより多様にできるので、悪循環からはようやく脱出できたと思っている。これからは良い循環をより強くしていきたいと思っているので、皆様にも公共交通をご利用いただきたい。公共交通の利用は健康寿命延伸にもつながるので、市としても支援していきたい。
※平成30年春ダイヤ改正に向けた新潟交通株式会社との会議において、発言者のご意見を提案した。
質問4
高齢者の困りごとへの対応の補助金を充実してほしい。
発言者
山潟地区は、高齢者の抱える生活上の困りごとへの対応ということで、平成26年度から活動を開始し、4年目に入る。これからはますます高齢化が進むと思われ、当コミュニティ協議会としては大事な仕事であると思っている。そのため、これからも引き続き市の補助金等を充実していただきたい。また、このような仕事が各コミュニティ協議会へ広がっていけばと思っている。
市長
山潟地区は本当に素晴らしい取り組みをしていただいているということで、感謝している。今、補助金というお話があった。補助金ということで受け取ってもらってけっこうだが、そのような新潟市にとって大変ありがたい活動を行っていただいているところには、活動支援金あるいは活動費と言っていい部分も出てくると思う。これから地域で医療、介護を行うときも、地域での支え合いを土台としてなければ、地域包括ケアシステムは成り立たないのではないかと思っている。
現在、要支援だけを基礎自治体が持たされたが、今後は介護1から2、最後は介護5まで在宅で介護が受けられるようにするのだという国の方向が、かなり明確になってきている。そのときに、地域の方、あるいは専門性を持った団体の方、ボランティアの方が総力を挙げて新潟を地域、在宅で医療、介護が受けられるまちにしていかなければ、本当に困ってしまう。そのようなときにきちんとした活動をしていただいているところには活動費、あるいは活動支援費という形で頑張っていただきたい。
※山潟地区コミュニティ協議会は平成26年度から平成28年度まで、住民主体の生活支援活動としてモデル事業を実施。
平成29年度からは、介護保険制度の介護予防・日常生活支援総合事業において、住民主体の訪問型生活支援という位置づけで、本市からの補助金を継続している。
質問5
地域を支えるための次につながる情報がほしい。
発言者
長嶺地域では居場所づくり、また、見守り等を一生懸命行っているが、お茶の間に来るおばあちゃんたちから、この先具合が悪くなったらどうすればいいのだろうかという相談をよく受けるようになった。地域でできることと、専門職である医師、施設の方などにつなげていくところとがあると思うが、その辺りの情報をもう少し私どもにもらえれば、こういうところがあるから大丈夫だということで、話ができると思う。取りあえず11月30日に在宅医療の医師に来ていただいて、在宅医療について話を聞くことになっている。そういうものをもう少し増やしてもらえると、みんな安心して、元気なうちは茶の間に来て頑張ろうというようになると思うので、次につなげられるような情報をもう少しいただきたい。
市長
外出できるうちはいいが、もう外に出られない人もいるというお声もよく聞く。また、これからは介護1、2、さらにそれ以上の方も地域でという方向性を国が打ち出しそうなので、その方向が出てから対応するのでは間に合わないかもしれないので、今から、地域の茶の間の次にどういうことをやっていくことが必要なのかを考えていかなければならない。地域で医療、介護、看護を行い、看取りまでやっていただける専門チームが各区にあるが、区の中で見れば空白エリアに近いところもある。また、この人口に対して人的資源が足りないというところもあるので、その充実を図ることが一番のポイントである。これについては、ありがたいことに市の医師会、歯科医師会、薬剤師会もその方向で頑張ろうと言ってくれているので、今の在宅医療についてのお話し合いも、医師会のほうからやっていただけると思う。医師会がこういうことをやってくれるという情報はどんどんコミュニティ協議会あるいは自治協議会あたりにお届けしたい。
新潟県は歯科医師が本当に協力してくださり、ずっと歯の健康日本一ということになっており、在宅でも歯科医師が治療してくださっている。これも大変ありがたい。
一方では、地域の支え合いのようなものがなければならない。現在、八つの区で九つのモデルハウスの活動が始まっているが、これを見て、より身近なところに地域の茶の間を作っていただくという流れはかなり良くなってきている。しかし、お宅へお邪魔して、有償のボランティアを行うというまごころヘルプという制度が旧新潟市には20年以上前からあるが、合併地域にはなかったり、まごころヘルプの活動がまだまだ薄い地域も数多くある。
もう一度、有償ボランティアで支え合う仕組みをよりきめ細かく作る必要があるのではないかと思っている。お宅へお邪魔するには、ある程度のノウハウや基本的な知識、マニュアル的なものも覚えていただく必要がある。茶の間から困った方のお宅まで有償ボランティアが行けるようにしたい。また、そのモデルを私たちも作りますというように河田さんたちが言ってくれているので、これをまず新潟市も全力で支援して、できることは地域で、そして専門性が必要なものは専門チームでという形に仕分けをしていく必要があると思っている。
そして、情報がないのが一番心配というお話なので、まだ国が方向を明確にしていないが、新潟市としてこれから皆様の力をお借りして行っていきたいことを、ご説明できるもの、そしてご相談を早めにしたほうがいいものについては情報をコミュニティ協議会にとどまらず、茶の間を運営していただいている方々にもお届けしていく。介護予防、そして健康づくり、地域の茶の間がその拠点にもなる。また、老人憩いの家についても、介護予防ハウスみたいなものにしていただくと、さらに存在感が出てくるのではないかと思う。本当にさまざまなことを総合的に取り組まなければならないので大変だと思うが、地域の方のお力、有償ボランティアも非常に大事なのだということを、皆様にご理解いただきながら進んでいきたい。
質問6
空き家の問題について
発言者
私の町内会は、昔から、住んでよかった白山浦2丁目にしようということで、安全・安心なまちづくりの活動を展開している。最近、とても気になるのが空き家の問題である。空き家の件については、たしか10年くらい前にクロスパルで行われたこれと同じような会合の中でいろいろ話があって、私は空き家の問題を市長にお願いした。その会が終わった段階で市長から呼ばれ、あなたのところでそれをモデル地区になってやってほしいと言われたのだが、ほとんどそれが進展していない。空き家の問題については何とかしてほしいということで、市にもお願いしてあり、当時の地域課長と区民生活課長には、私どもの資料を全部提供しているが、それがほとんど進展していないのが現実である。
前に山田議員が、議会で空き家の問題について話をされたことがあるが、私も空き家を活用して、地域に外部から人を呼んで、そこに入っていただいて活動することによって、地域の活性化につながっていくと思う。しかし、今のところは大きな空き地があってもできるのが高層のアパートであり、アパートの人はほとんど活動に協力していただけない。もう少し空き家があるので、それを新潟市の力を借りて利活用して、我々と一緒になって地域の活性化につなげていきたい。
もう一つは、崩壊寸前のような家があるので、条例を作って、条例の中で市が対応できるようにしていただきたい。
市長
空き家は全国的にも大きな問題だが、国もなかなかしっかりとした方向性を出せなかった。現在、このまま放っておくと歩いている人、あるいは地域の方にとって危険だというものについては特定空き家にさせていただくが、大体の場合は所有者が不明であったり、所有者を仮に特定できても、自分は関わりたくないというような方が一番問題になっている。特定空き家については除却処分も含めて、県内で多少の例が出てきた。新潟市も特定空き家に指定させていただいて、本当に危険なものについては除却も含めてやらせていただき、また、今後は除却したところを自治体で活用できるようになれば、住宅処分も出る。そのようなあたりまでかなり進んできた。こちらもまずは所有者がどうなっているかを把握して、そこに、何とかしてください、あるいは税金も払ってくださいというようなことを言うと、3分の1くらいは何とかなる状況もデータとしてそろってきた。所有者の把握が一番重要だが、さらに所有者が把握できて、自分はこれを寄付してもいいのだというような例も出てきており、そのようなものが越前浜の空き家の活用にもつながっている。国の大きな方向は、特定空き家に指定して除却までしていいのだという方向が出てきたので、かなり土台が変わってきたと思っている。
また、白山浦でせっかくさまざまなデータを把握していただいているので、それを有効活用するにはどうすればいいのかということを担当と意見交換、情報交換をお願いして、一番取り組みやすいところから有効活用の実例を作りたい。
質問7
市職員の協働への関わり方について
発言者
私はさまざまな地域活動に関わらせていただいている中で、中央区の区長や地域課の皆さん、市民協働課の方々などから言葉を掛けていただいて非常にありがたいと思う反面、市の行政内部の組織も総合的に地域課題に取り組む必要があるのではないかと感じている。部署が違うからやらないということではなく、それぞれが自分たちの部署でできること、あるいは異動した後など、中長期的なキャリアの中で協働というものを考えていかなければ、どうしても担当職員や区長、地域課だけが協働というところで大変な思いをすることになってしまう。行政の横串を刺すような取り組みにつながりにくいところもあるように感じているので、改めて各部署の横断的な取り組みとして推進していただきたい。
市長
地域に総力戦でとお願いしているのだから、行政が総力戦になっているのかということは、私どもは常に自問し、改善をしていく必要があると思っている。
八つの区ができ、合併前のように50万人を一つの市役所で対応していたよりは総合的に考える、地域は縦割りでできていないということを理解する職員が増えてきているのは間違いない。また、区長が、自分では判断できないというのは相当のことであり、区長がこうでいいではないかと言えば、区役所はそれで動いていただけるはずである。
区長
協働というのは地域課だけの問題ではないということで、比較的、健康福祉課も建設課も、皆様にいろいろとお世話になっていると思うが、どうしても本庁との間が少し詰まったりすることもあるので、本当に心してパイプを持って、総力で上げていくように一層努力していく。
市長
区長会議というものがあり、市役所の関係でこれはこのように改善してもらいたいということがあった場合は、その担当の部が回答をする。それでもなお意見が対立している場合は、副市長が引き取って、基本的には区長の立場に立って方向性を決めることにしているので、市役所が上で区役所が下だということは、私は言い訳だと思っている。そういうことを言う人間がいたら、市長はそれは言い訳だと言っていたぞと言っていただきたい。
質問8
自治会、町内会、コミュニティ協議会の役員について
発言者
最近、高年齢者雇用安定法が法律改正で65歳まで促進されており、この傾向はますます続いていくと思う。そのような中で、自治会、町内会、コミュニティ協議会を含めて、役員がますます高齢化しており、任期も長期化している。役員の高齢化そのものはやむを得ないこととしても、後継者難という大きな問題で大変苦慮している。ある自治町内会の役員については、80歳定年にしてはどうかという意見も出ている。これらの問題は古くて新しい課題であり、どこの町内会にも共通した課題ではないかと思う。何か妙案があればお聞きしたい。
市長
本当になかなか妙案が出てこなくて困っている。私ども団塊の世代が地域人間になれるかどうかということが、今後10年のコミュニティあるいは自治会の内実を大きく左右するのではないかと思っている。そのような面では、公民館でコミュニティコーディネーターになっていただくような講座を開催させていただいており、できるだけ小さなきっかけでもいいから、地域と関わっていただきたいと思っている。特に、中小企業の社長をやっていた方も団塊の世代で、そろそろリタイアする時期になってきているので、団塊の世代が地域人間に少しでもなれるように、ここを最大のターゲットにして、新たな取り組みを行っていく必要があるのではないかとは感じている。
実態も聞かせていただき、特に民生委員児童委員の方はボランティアであり、また、守秘義務まで持っていただいているということで、本当に大変だと思っている。この方々を民生委員協力員がお手伝いをして、少しでも民生委員の負担を軽くし、その結果、お手伝いをしていた方が次の民生委員になっていただくという例も出てきており、これはほかの大都市が真似しだしている。そのようなさまざまな工夫をしながら取り組んでいく必要がある。自治会、コミュニティ協議会は自主的な組織なのであまり口出しはできないが、何とか地域と関わると新しい生きがいができたというような例を少しでも増やし、またそれを市としてもアピールさせていただいて、これは非常に大きな問題であり、自治会が崩壊したら地域の安心・安全は成り立たないということもお伝えしていく。東京都は23区で加入率が50パーセント、40パーセント台というところがどんどん出てくるので、新潟市はそうならないように、その前に手を打たなければならないと感じている。何とか皆様からお知恵をいただき、団塊の世代に地域に出て行っていただけるようにしたい。
質問9
高齢者へのサービスを母子にも適用してほしい。
発言者
中央区で子育て支援センターをしているNPO法人で、新潟県の少子化対策モデル事業を行っているのだが、妊娠期間の切れ目のない支援について、お尋ねと提案をしたい。
中央区では都市圏から引っ越ししてこられた家庭のお母さん方の利用が多いのだが、こちらではとても子育てがしやすいので、このまま永住したくなるという声も聞く。少子化対策に関して、私自身、産むことを増やすことが少子化対策だと思っていた部分があったが、今日のお話の中で、そういったことが新潟市の人口動態に関わる、少子化対策にもなるのだなということで、少し視野が広がった。
日々感じていることとして、地域包括支援センターが充実してきているように、高齢者に行われている支援体制やサービスの構築が、母子にも全面的に適用されないものかといつも感じている。私たちは民間であるため、有償ボランティアで活動している。新潟市の補助をいただいての活動ではないので、母子健康手帳交付の際に私たちのパンフレットは入れていただけないため、そういった民間とのハードルを下げていただきたい。
また、最近のお母さん方はとても体もきつくなっていて、産後リハビリが必要な体の状態でもあり、専門的なケアもとても重要になってきている中で、在宅医療やリハビリを進めなければいけないとか、デイケアやショートステイが必要な子育て世代が増えているのが現状である。
そのため、高齢者への支援のようなものが母子へも適用されるようご検討いただきたい。
私たちはデイケアも行っているのだが、とても疲れているお母さん方が多い。しかし、産前産後のその部分を切れ目なく埋められれば、元気になってまた来られる方も増えるので、そういった点でご検討いただきたい。
市長
地域包括支援センターはさまざまな相談事に対応していただいているが、子どもたちについてはどうかというと、それは児童相談所になる。児童相談所は、大変な状況になってしまった、あるいはなりかねない方々に24時間対応している。軽い相談や、ちょっとした悩み事を聞いてくれるというところが大事だと思うので、地域の茶の間、特にモデルハウスには決まった日に保健師を派遣する。高齢者の相談が多いが、そこに若い母親に来ていただいているところもある。地域の茶の間というのは多世代交流の場所なので、保育園児が来ていることもあるし、若い母親が赤ちゃんを連れていくととても歓迎されるということも、もっと知ってもらう必要があると思っている。
フィンランドにはネウボラというやり方があるが、ネウボラ専門の施設を造るのはなかなか難しいので、地域の茶の間で、この日ならネウボラという形の育児相談、保健相談ができるということから広げさせていただけないかと思っている。児童相談所はしっかりした施設、組織だが、そこに至る前に対応できるものも必要だと思うので、まずは育児相談ができる、若いお母さんが少しほっとできる場所があるという、子育て支援の情報についてもまだまだ届けきれていないと思う。
一方では、今、お話があったように、転勤族の方で、転勤の辞令が出て新潟以外のところへ勤めるが、子どもたちの小学校が終わるまでは新潟市にいるという、逆単身赴任という事例も出ているので、新潟の子ども支援、子育て支援はこんなに頑張っているのだという情報が届かないとどうしようもないので、そのような情報をまず届けるところから始め、また地域の茶の間、モデルハウスには多世代の方に来てもらいたいのだということを伝えていくところから始めさせていただきたい。そして、皆様方の活動をもっと知っていただく役割は行政が務めさせていただきたいと思う。
※現在、妊娠・出産・子育て期において不安や悩みを抱えている母親などに対し、地域のサービス資源の一つとして当該法人の活動を情報提供するとともに、必要時はサービス利用につないでおり、今後も積極的に連携・協働していく。
質問10
新潟空港、新潟港を活用した拠点づくりについて
発言者
せっかく新潟空港、新潟港があるのだから海外のほうに目を向けていただき、それに関連する企業もしくは大学等を設置して、拠点づくりにもう少しお金を使ってもいいのではないかと私は思う。そうしなければ、人口はどんどん減っていくと思う。
市長
新潟の特徴からいって、国際空港、国際港湾を持っているということは非常に大きなアドバンテージだと思っている。この部分について、新潟県と新潟市が力を合わせれば相当なことができると思ってきたが、なかなか新潟県の体制が整わなかったり、あるいは一時はよく言われた新潟市一極集中反対という底流がまだ少しあるのかもしれないが、この数年は新潟県・新潟市調整会議でも、拠点化の話は全県に関わるのでとテーマにされなかった。そのため、新潟県市長会、町村会と県がやるはずだったのだが、実質的には動かなかったので、少なくともこの5年くらいは新潟の拠点化を考える行政的な場がなかった。これが今はかなり変わってきて、新潟県・新潟市調整会議の場で拠点化を明確にテーマにすることで、半年ほど前から方向が打ち出された。
新潟空港は、本当に利用者数が落ち込んできたが、現在、少し反転攻勢の明かりが見えはじめた。私ども新潟市も新潟空港の活性化には全力を上げて取り組ませていただきたい。まずは利用者を増やすことが土台だが、それ以外にも、新潟空港はかなり広大な土地があるので、あそこを活用すればいろいろなことが計画できるはずである。そのようなことを新潟県と意見交換がきっちりできるようにはなってきた。
港も日本海の港は大概のところはコンテナなどが伸びているが、新潟港はいち早く伸びた分、現在は停滞傾向にあるということなので、これもコンテナの会社を民営化したことで効果が出ていない。これについて、新潟市も新潟港振興協会などを持っているので、ここも力を合わせれば相当なことができると思う。力を合わせる体制がようやくできたと思っているので、少しでも早く成果をお届けできるように頑張りたい。
質問11
ストップしているやすらぎ堤の工事を早期に行ってほしい。
発言者
やすらぎ堤の建設が現在、県庁の下手にある千歳大橋の左岸側のたもと、下流側100メートルくらいのところで平成17年からストップしている。
先般、鏡淵小学校区コミュニティ協議会、川岸町3丁目の町内会で、信濃川下流河川事務所に陳情に行った。そこで理由を聞いてみると、工事を続けようとしたが、矢板を打つと油などの不純物がにじみ出てくるということでストップしたということだった。ところが、12年経ってもまだ進まない。現在は、昭和39年の新潟地震のときに緊急に造った護岸が1本あるだけであり、その護岸も50数年たっているため、矢板が腐食して水が染み出ているという情報もある。
もしあそこが破れたら、川岸町をはじめ新潟島の半分は水害に見舞われるという状況である。私どもも陳情し、市の担当者にもお話ししたが、事務的な段階で交渉してもらちが明かない。
そのため、市長に、市民の生命、財産を預かる、守るという観点から、ぜひとも国土交通省に直接陳情をしていただき、早期に建設して、その懸念を払拭していただきたい。
市長
あの地点は、昔、油関係の工場があったということで、非常に工事が難しく、また、河川の汚染につながっては大変なので、慎重にやり方を考えるということで国も対応していたのだが、なかなか実際の対策が打ち出せないでいるように受け止めている。今日のご指摘もあったので、市としても北陸地方整備局、あるいは信濃川下流河川事務所の方々と意見交換をする際に、新潟市はゼロメートル地域が広がっているので、そこに穴が空けば大変なことになるということを県が打ち出した津波の想定を一つの足掛かりにして、より真剣な意見交換を行っていきたい。
北陸地方整備局がどう言っているかについては、意見交換をした後にご報告させていただく。
質問12
期日前投票の場所について
発言者
現在、山潟地区の一番近い期日前投票場所は隣の東区になっている。なぜ中央区でできないのかという住民の声もあり、また、東区の方からは、中央区の方がなぜここで投票するのかという声も多く聞いている。何とか、山潟地区近辺で期日前投票ができるようにしていただきたい。
また、山潟地区には二つの小学校があるが、その内の一つの小学校は道路から投票所の入り口まで距離があるため、車いすの方や杖をついた方は濡れながら歩かなければならない。そのような非常に難しい状況をぜひとも分かっていただいたうえで、中央区に期日前の投票所を作っていただきたい。
市長
山潟地区に新潟市の公共施設が非常に少ないというお話は、これまでずっといただいていて恐縮だが、今日はその中で期日前投票の場所を作ってほしいという要望をいただいた。山潟地区には東区の石山出張所が一番近いということで、特例で期日前投票ができるように臨時的に対応していた。
今、改めてご指摘があったので、それにふさわしい施設があるのかどうか、また、実際の投票所の一つが非常に条件が悪いというご指摘もあったので、それも含めてもう一度、地域の施設などを検討し、小学校が投票日のとき、若干でも改善ができないのかどうかも担当に状況を調査させ、報告を聞いてからの対応については、後日、山潟地区にご連絡させていただきたい。
※期日前投票所は二重投票防止のためシステムを導入しているため、本庁とネットワークでつながっている区役所・出張所等に限定している。
投票所の一つが不便であるとの申し出については、施設管理者と協議を行い、より投票しやすい会場づくりに向け取り組むこととしている。
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