36 三戸前口土蔵

最終更新日:2020年2月14日

三戸前口土蔵(みとまえぐちどぞう)

入口が三つあることから付いた名前です。内側は3部屋に分かれています。東倉(ひがしぐら)中倉(なかぐら)西倉(にしぐら)と呼ばれています。東倉と西倉が先にあり、間をつないで中倉をつくったと考えられます。東倉と西倉には棟持柱(むなもちばしら)があります。東倉は居室部に近い場所にあるため、家財が収納されていました。それらが見栄えよく置かれ、時には人に見せたりもできるように、窓を大きくして光を多くとり入れたり、階段も緩く上りやすいものにしています。

三戸前口土蔵 北側基礎の通気口の扉

東倉の床下には土管が埋まっていて、大雨の時でも浸水しないよう水を排水できるようになっています。また通気口が設置されており、その扉には武田菱の紋章が刻まれています。また、三戸前口土蔵、米蔵は基壇の上に建っています。味方組8ヵ村では、このように土盛りした上に土蔵を建てる水倉がしばしば見られます。これは洪水のときに浸水しないための工夫です。

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