(6-13)〇〇工事に関する関係者への説明の不備
最終更新日:2025年3月3日
(6-13)〇〇工事に関する関係者への説明の不備
令和6年11月14日 苦情申立書受理
申立ての趣旨(要約)
〇〇工事について、令和6年7月に工区付近の農地(田)の借地利用に関する説明会がありましたが、その説明会には地権者だけに案内され、私のような耕作者や土地改良区の関係者には案内がありませんでした。
工期も当初の説明では4~5年程度とのことでしたが、令和15年度までかかるとの説明に変わり、その説明も信用できません。
借地予定の田は埋め立てるため、数年後に復旧した時の状態が不安なことや、私の場合借地に関係する耕作面積が100アールほどになるため、工事期間は耕作ができないことで収益が減少するなど大変不安であるにもかかわらず、耕作者に対する説明がないことは行政の不作為であり不満です。
所管部署
土木部A地域土木事務所(以下「所管課」という。)
調査の結果の要旨
令和7年2月28日決定
申立人の主張及び所管課の説明と双方から提出のあった資料に基づき、当審査会では以下のとおり判断し調査結果とします。
第1 事実経過
所管課の記録によれば、本件の事実経過は次のとおりです。
(1)令和4年9月、〇〇工事(以下「本件工事」という。)に伴う事業説明会を実施
対象者:事業用地の土地所有者(申立人不参加、後日資料送付)
内容:事業計画および事業スケジュール(案)等について説明し、工期は令和9年度までと説明
(2)令和5年11月、所管課職員が他の用務のため申立人宅を訪問
内容:会話の中で、用地買収が難航しているため工期が1~2年遅れる見込みと説明
(3)令和6年7月、本件工事の説明会を実施
対象者:工事実施時に作業スペースとして借地を依頼する土地所有者(申立人も土地所有者の代理として出席)
内容:事業計画および事業スケジュール(案)等について説明し、本件工事を委託するJR東日本との工程調整の結果、工期を令和15年度までと説明するとともに、工事期間中に作業スペースとする箇所の借地を依頼した。その際、申立人より耕作用道路の迂回路確保、農業施設の移設などの要望があったが、借地箇所の耕作者への説明に関する発言はなかった。
(4)令和6年7月、所管課職員が申立人に耕作用道路の迂回路確保、農業施設の移設方法などを相談したところ、申立人から、地権者への説明だけではなく耕作者へも説明するよう要望があった。
(5)令和6年10月、市が作業スペース造成工事の契約及び作業スペースの地権者との借地契約を完了したことを申立人に報告したところ、耕作者への説明を行わずに事業を進めたことが原因と思われる不満を主張した。
(6)令和6年11月、所管課が申立人と今後の進め方を話し合い、耕作者への説明会の開催を約束した。
(7)令和6年12月、本件工事の説明会を申立人の他、関係する耕作者、B土地改良区に案内し実施した。内容は、事業計画、借地範囲と期間、農業施設の移設方法等、耕作者への補償を説明し理解を得た。
第2 審査会の判断
1.申立人は、上記のとおり本件工事について、所管課は地権者だけに借地利用に関する説明会をしたのみで、申立人を始めとする耕作者や土地改良区の関係者には説明会の案内がなく、また工期に関する説明も変遷しており、耕作者としては上記工事期間中、耕作ができないことで収益が減少するなど大変不安な状況であり、耕作者に対する説明がないことは行政の不作為であるとともに、市は借地に係る地権者への補償と同様に、耕作者に対しても直接補償をするべきである旨苦情申立てをしています。
2.これに対し、所管課は次のとおり説明しています。
本件工事に関する借地利用については、まず作業スペースに関わる地権者と借地契約を締結し、作業スペースの造成工事の契約後、申立人から要望のあった農業施設の移設方法について了解を得た後に、耕作者に対する説明会を行うことと考えていた。そのため、申立人との間で耕作者へ説明する時期の考え方に相違が生じ、この考え方の相違について説明や調整を行わなかったために、申立人ら耕作者には説明を行わないような誤解を与え不満をいだかせてしまった。もっとも、令和6年12月に申立人も含めて耕作者を対象に説明会を開催したということです。
3.以上をふまえ、当審査会は次のとおり判断します。
借地契約は土地所有者と借地人である市との契約であり、また本件では申立人の借地権登記もない以上、本件所管課の契約や工事の進め方、即ち、地権者との間で借地契約ないし作業スペースの造成工事に関する契約を進め、その上で耕作者に対する説明会を行う旨予定していたという進め方自体に、行政としての不作為があったとまでは言えないものと考えます。もっとも、申立人を含め耕作者は、借地である耕作地で実施される工事内容等について重大な関心があることは当然のことで、そうであれば、所管課としては、地権者に対する交渉や説明等と併せ、耕作者に対しても出来る限り丁寧に工事内容等の説明を実施した方がより望ましい対応であったと言えます。この点、所管課は令和6年12月に申立人ら耕作者に対する本件工事の説明会を既に開催しており、そうすると申立人の苦情内容は現時点では一定程度解消されているものと思料致します。
なお、申立人は、市は耕作者に対しても地権者と同様に金銭補償を行うべきとの主張をしていますが、前述のとおり、借地契約は地権者と市との契約であることから、借地により耕作ができなくなることで生じる耕作者の不利益は、地権者と耕作者の間で解決するべき問題であり、市が耕作者に対し直接補償することはもちろんのこと、双方の間に入るなどの関与ができる立場にはありません。
以上、調査の結果、当審査会は、本申立てについて、新潟市行政苦情審査会規則第16条第1項に基づく市長等への意見表明ないし提言をする必要性はないものと判断致します。
なお、本件工事を進めるに際しては、上記のとおり、申立人を含む耕作者に対しても丁寧な説明が望まれますので、所管課に対しては、今後も引き続き、耕作者の意向把握に努め、連絡を密に行うことで、本事業を円滑に進めていただくよう付言致します。
※規則第16条第1項
審査会は、苦情等の調査の結果、必要があると認める場合は、市長等に対し、当該苦情等に係る市の業務について、是正その他の改善措置(以下「是正等」という。)を講ずるよう意見を表明し、又は制度の改善を求める提言をすることができる。
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