エゴノキ
最終更新日:2016年6月30日
エゴノキ(柄子の木)
科名:エゴノキ科
生活形:落葉広葉樹
高さによる木の格付け:高木(10m以上)、幹をまっすぐに立て森林の上層に枝を張ります。
開花期:5月下旬
解説:五月の末、遊歩道は新緑に覆われた「緑の回廊」となる。回廊をゆくと白い花びらが落ちている。見上げると、緑の天井からたくさんの星形のシャンデリアが揺れています。エゴノキがつくり出す一時の森のアートです。
観察ポイント・エリア:エゴノキは普通にみられる木ですが、花の咲く時以外は目立ちません。花に出会ったら、花と共に枝ぶりや木肌なども写真に撮っておきましょう。
※別名シシャガラと呼ばれ、若草色のつぶらな実が語源となっています。子どもたちの里山遊びに使われていました。
樹木の季節現象「その14 緑の回廊(かいろう)を飾るエゴノキの花」
にいつ丘陵では、ユキグニミツバツツジやウワミズザクラの花が終わると、エゴノキの花の季節がやってきます。
初夏の遊歩道を行くと、純白(まっ白)の花が緑一色となった頭の上に群がり咲いているエゴノキの花に出会います。
エゴノキは日頃あまり目立たない雑木林のわき役です。しかし初夏の一時、びっしりと白い花を垂らし、清楚な姿を見せてくれるのです。その姿から、エゴノキの花は「森のシャンデリア」とも呼ばれているんですよ。
初秋には、エゴノキはまた違った姿を見せてくれます。
つぶらな若草色の実は、小川の魚取りの材料として男の子を夢中にさせました。実の皮には、麻酔性の物質が含まれていて、皮をすりつぶして小川に流すと、小魚が仮死状態で浮かんでくるのです。また、乾燥した種は、女の子のお手玉用に使われていました。軽い種をつめたお手玉は、投げ上げるたびにふれあって心地よい音を発したそうですよ。
なつかしい里山遊びですね。エゴノキは、ぜひ次の世代にも残したい木です。