ツルアジサイ
最終更新日:2017年2月16日
樹木の季節現象「その15 梅雨の飾り花~ツルアジサイとイワガラミ」
杉の木に巻きついているイワガラミ
梅雨を迎えた里山では、待っていたようにアジサイ(紫陽花)が一斉に花を開きます。
里山で自生するアジサイは、庭などにみられるアジサイほど華やかではありません。しかし、同じ仲間(ユキノシタ科)に特有な「飾り花」をつけて、雨の降りしきる初夏の森を彩っています。
飾り花の萼片が1枚のイワガラミの花
中でも、他の立ち木に「つる」を絡ませてよじ登っているツルアジサイとイワガラミが目立ちます。
どちらも雌しべ、雄しべをつけた小花の集まりを、白い花びらが取り巻いています。この白い花びらは、花粉を運んでくれる昆虫を誘うための「飾り花」といって、「萼」が変化したものです。一つひとつが開いた花のように見えますね。
数枚の萼片をつけるツルアジサイの花
ときには水害を引き起こすこともある梅雨ですが、植物たちにとっては、たっぷりと根から水分をとれる恵みの雨なのです。
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