ウワミズザクラ
最終更新日:2017年2月16日
ウワミズザクラ(上溝桜)
ウワミズザクラ
科名:バラ科
生活形:落葉広葉樹
高さによる木の格付け:高木(10m以上)、幹をまっすぐに立て森林の上層に枝を張ります。
開花期:5月上旬~中旬
解説:サクラの仲間では最も遅咲きで、葉が開き終わった枝先から、ゆっくりと花穂が現れます。派手に咲く他のサクラとの競争を避けてか時期をずらし、小さい花が集まって昆虫を誘い、たくさんの実を稔らせる実質派のサクラと言えそうです。
観察ポイント・エリア:花の後にまっ赤な実を垂れ下げ、やがて黒く熟します。花を咲かせ、種を育む植物の営みを学びましょう。
※実はアルコール漬けにされて、薬用酒が造られます。
樹木の季節現象 「その3 ウワミズザクラ」
4月、小学校の入学式のころにさくサクラは、日本で一番有名な花として知られています。日本人に古くから親しまれ、日本の国の花となっています。
ビンを洗うブラシみたいな花の穂
よく見るサクラはソメイヨシノといって、春に花見をする人でにぎわう秋葉公園には約1,000本が植えられています。サクラには、ほかにもカスミザクラやヤエザクラなどたくさんの種類があって、花がさく時期もそれぞれ違います。
ウワミズザクラは、5月のはじめに小さい花がたくさん集まってさきます。ふさふさした花の穂が枝先にあるので、ビンを洗うときのブラシのような形に見えます。
にいつ丘陵にアゲハチョウ(ウスバアゲハ、カラスアゲハ、ギフチョウ、モンキアゲハ)が飛びまわり、セミの合唱が始まる夏に実を付けるウワミズザクラですが、たくさんの赤い実を結んで、緑一色の里山の中で目立っています。
たくさんの実を付つけた木
ウワミズザクラのサクランボ
サクラの実のことをサクランボといいますが、ふだん私たちが食べているサクランボはセイヨウミザクラという木になる実です。このセイヨウミザクラ以外のサクラの実はおいしくないのですが、ウワミズザクラの黒く熟したサクランボは、甘苦くけっこうおいしいです。
また、この実でつくられた果実酒「あんにんご酒」は、梅酒のように健康用ドリンクとして昔から飲まれています。
夏のにいつ丘陵で、ウワミズザクラのサクランボを探してみませんか。